医療資格

栄養士法とは?

栄養士法(えいようしほう、昭和22年12月29日法律第245号)とは、栄養士、管理栄養士全般の職務・資格などに関して規定した、日本の法律である。1948年(昭和23年)1月1日に施行された。

  • 栄養士

「栄養士」の名称を用いて栄養の指導に従事することを業とする者で、厚生労働大臣の指定した栄養士養成施設または管理栄養士養成施設において2年以上栄養士としての必要な知識及び技能を修得し、都道府県知事の免許を受けた者を指し、栄養士法によって定められた国家資格である。

栄養士の免許を有する者、または管理栄養士養成施設(四年制大学、四年制専門学校)の卒業生でなければ、管理栄養士を取得するための、管理栄養士国家試験を受験することができない。

栄養士の免許を有する者でなければ、栄養教諭免許(専修、1種、2種)を得ることができない。したがって、栄養士免許が取得できない教育学部では、栄養教諭免許(専修、1種、2種)を取得することはできない。

栄養士資格必修科目として多くの実験や実習の授業が設定されており、昼間の時間帯に行われる学外実習も設定されているという理由から、栄養士養成施設には夜間部や通信教育課程は認可されていず、全て昼間部だけである。栄養士資格は調理師のように国家試験は実施されていない。栄養士資格を取得するには、必ず栄養士資格必修科目50単位を全て修得して栄養士養成施設を卒業しなければならない。独学が不可能なので、社会人が栄養士資格を新たに取得するには、転職するか、または最低短大・専門学校の2年間を貯金で暮らすなどして、栄養士養成施設に昼間通学できる体勢を整える必要がある。

栄養士養成施設は女子大学や女子短大が多いので、男性が栄養士の資格を取得するのは、女性に比べて難しい状態となっている。かつては女子学生が多い共学の短大などに入学して、卒業後に四年制大学に編入する例が多かった。現在の新設大学(女子短大から四年制大学への移行を含む)では共学の大学が多い。歴史の古い大学としては東京農業大学が共学の栄養士(管理栄養士)育成課程として有名であったが、栄養士育成課程は廃止された(管理栄養士養成課程は存続)。栄養士ではなく管理栄養士の養成校には共学校も比較的多く存在するが、それでも大部分が女子大学・女子短大であり、共学校の学生もほぼ女性である。

  • 管理栄養士

管理栄養士(かんりえいようし、英: registered dietitian)は、栄養士法(昭和22年12月29日法律第245号)に定められる資格のこと。1962年(昭和37年)の栄養士法の一部改正時に設けられた。

管理栄養士国家試験に合格し取得する。

医師・薬剤師・看護師のように、その資格がないと業務を行うことができない業務独占資格ではなく、資格が無くても業ができる名称独占資格であるため「医行為」「医療行為」「医療侵襲行為」などを業として実施することを許可した法律が日本には無く禁止である。例外として、治験実施医療機関へ派遣のCRCは医行為禁止のため、責任医師に指示を出す立場として間接的に医行為の最先端に触れることは可能。

保険制度として食事療養標準負担額は高額療養費の支給対象とはならないことなどから、栄養管理や食事指導の業のみで最先端医療に携われる法体系ではない。そのような立場のため医療系の国家資格で唯一、法令で守秘義務が定められておらず応召義務や疑義照会義務もない。すなわち、業に課せられた義務は全く無しである。特定給食施設や病院給食施設への一人以上の配置が定められているだけである。

栄養に関する専門知識を有するため医療機関での栄養サポートチームに携わることがある。その名の通りサポート業しか許可されていないため他種の上位資格者とチームを組まなければ、管理栄養士には上位の役割を担う指示決定権限と結果責任が法律で定められていないため業務遂行が不可能である。

  • 栄養士養成施設

栄養士養成施設(えいようしようせいしせつ)は、栄養士の養成施設。栄養士学校とも呼ばれる。指定された科目を全て勉強して、卒業すると栄養士の資格を取得することができる。

多くは2年制の専門学校や短期大学である。

3年制の専門学校や短期大学、4年制大学もあるが、少数派である。

また、女子大学や女子短大が多く、男性は入学できない学校が多い。日本の指定認可栄養士養成施設数は263校である。(2007年8月現在)

※2年制の専門学校や短期大学、3年制の専門学校や短期大学の中には、さらに学習したい学生のために、専攻科を設置している場合がある。

a)2年制の専門学校や短期大学を卒業後、2年制の専攻科を修了。

b)3年制の専門学校や短期大学を卒業後、1年制の専攻科を修了。

c)2年制の専門学校や短期大学を卒業後、1年制の専攻科を修了。

a,b,c共通→専攻科で学んだ期間はそのまま、管理栄養士国家試験の受験に必要な実務経験期間の一部としてカウントされる。

a,bのみ→学士の取得が可能。

cのみ→科目等履修生として、人間総合科学大学通信教育部学士取得コース、女子栄養大学夜間部などで、さらに単位を追加修得して、学位授与機構に申請すると、学士の取得が可能。

というメリットがある。

  • 管理栄養士養成施設

管理栄養士養成施設(かんりえいようしようせいしせつ)は管理栄養士の養成施設。管理栄養士学校とも呼ばれる。指定された科目を全て勉強して卒業すると、栄養士資格と管理栄養士国家試験受験資格(実務経験免除)の両方を取得できる。

全て、4年制の専門学校か四年制大学のどちらかである。四年制大学の場合、栄養学部や家政学部などに設置されていることが多い。なお、学科の「管理栄養士学科」は管理栄養士養成を主とした大学の学科である。以前は、女子大が多かったが、最近は校名を変更して共学化するケースが増え、現在は男性への門戸が広くなった。

共学校の大学は、徳島大学医学部栄養学科をはじめ医療系の学部の中の一学科として他の医療系学科に併設されて設置されている大学が多い。徳島大学のほか、名寄市立大学・青森県立保健大学・千葉県立保健医療大学・神奈川県立保健福祉大学・天使大学・東京医療保健大学・城西大学・帝京平成大学など。ただし、東京農業大学・盛岡大学・東京聖栄大学・茨城キリスト教大学など例外も多い。

四年制大学と四年制専門学校の違いは、卒業時に学士号が授与される(大学)・卒業時に高度専門士が授与される(専門学校)、の違いのみである。管理栄養士の勉強のための授業科目については、厚生労働省が設定した基準にもとづいて実施されているため、どちらも、違いはない。

なお、下記の養成施設一覧は国公立、私立、専門学校の順で学校名の表記は五十音順とする。